前編ではアッシジの世界遺産である聖フランチェスコ聖堂についてとアッシジの歴史についてダイジェストにご紹介しました!
こちらではアッシジの5月を祝うお祭りカレンディマッジョについてご紹介していきたいと思います!
日本でも各地でいろいろなお祭りがありますが、地域でお祭りを継承するって、伝統とか町おこしとかは毎年恒例だからこそ積み重ねて形成して出来上がる文化なんだなぁと改めて思いました!
では、早速 カレンディマッジョ の由来についてご紹介いたします♪
5月を祝うお祭り“カレンディマッジョ”
日本だと5月は桜も過ぎて、新緑の季節とでもいいますか。運動会もあったりして梅雨の前の爽やかな気候のイメージなんですが、イタリア事情はちょっと違います。
ブログ記事 イタリアの天気で服装に気をつけること&気候変動や季節の特徴について徹底解説!
でもご紹介したんですが、イタリアの内陸中部から北部の4、5月はなかなかポカポカ陽気の春の日が短く、雨も多いですし肌寒い日が続きます。
昔は電気も暖房機器もなかったから本当に冬はながーく感じたと思うんです。 で、やっと長い冬が終わったたぞ!と喜ぶお祭りが「カレンディマッジョ」なんですね。
「カレンディマッジョ」は「カレンデ・ディ・マッジョ」から由来していて、「カレンデ」は古代 ローマにおいてその月の第1日目を指し、その第1日目に「カンタール マッジョ(「5月を賛美する」)」をかけていて、今は5月の始まりを意味する言葉として使われています。
カレンディマッジョ のそもそもの起源は、 ヨーロッパ中で5月祭(5月の春が訪れたことを祝うお祭り)は古代ローマから由来する祭りとも言われてます。
5月1日に、豊穣の女神マイアを祭り供物が捧げられた。夏の豊穣を予祝する祭りと考えられている。現在では、ヨーロッパ各地で、キリスト教伝来以前にさかのぼる起源をもつ、春の訪れを祝う日として定着している。
引用元:ウィキペディア https://ja.wikipedia.org/wiki/ヨーロッパの五月祭
5月になって長い長い厳しい冬がようやく終わりやっと春が来たことを村人たちで喜びを分かち合うお祭り。
特に昔は冷蔵庫がなかったので、冬の食料といえば保存食(乾物)で耐えていたのが、春になってようやく新鮮な野菜が食べれる喜び、ワインの熟成を待ってようやく飲める喜びも込められているようです!
アッシジのカレンディマッジョ祭が有名なのはなぜ?
アッシジや各地でカレンディマッジョのお祭りはずっとあったようですが、 出し物など年々変化をしていき一時は衰退していたようです。
第2時世界大戦後、歴史を辿るようなものや文化をもっと残すべきではないかと市民が立ち上がり、1954年より現在のような形で復活したそう。
アッシジ人の地元愛からアッシジが一番繁栄した中世1300年代の時代背景を継承する形でカレンディマッジョを祝いアッシジの毎年一大イベントとして盛大に行っているんですね!
カレンディマッジョ開催は4日間!
中世の昔、アッシジが最も栄えていた14世紀ごろ、町が宗派や政治等によって2つに対立。
上部 (Parte de sopra 正式名称はパルテ・デ・ソープラと言うが略して”ソープラ”と言われる。)と下部(Parte de sottoパルテ・デ・ソット)に二分されました。
これをお祭りのテーマにしてチーム対抗戦が繰り広げられます。
町が上手(ソープラ)の青組と下手(ソット)の紅組2つに分かれ、期間中、住民達は老若男女を問わず中世の衣装に身を包みます。
4日間かけて行われる様々な出し物には、14世紀の衣装をまとってのパレード、 パレード後はその年の美人5人が選ばれ「春のマドンナコンテスト」も開催されて女王が決まります。
他にも、中世の民族衣装で当時の生活を再現した出し物、毎年衣装を凝らしたオリジ ナルの中世の演劇や中世音楽のコーラスなど、様々な出し物を2つのチームが繰り広げ盛大に行われます。
中世の楽器もそのままに合奏しているので音色とか、楽器の形も見ているだけで面白いんですよ!
とにかく中世一色のお祭りで自分がどの時代を生きているのか錯覚するくらいです。笑
こうしてアッシジのカレンディマッジョが年々評判となり有名になっていきました。
お祭りの最終日には、各種目の競技の結果と全ての総合評価で優秀チームが発表されます。
1954年よりこれまで33回ソープラ(青組)の勝利、30回がソット(紅組)の勝となっています。
残念ながらコロナ禍で 2020年、2021年は中止となってしまいました。
2022年は5月4日~7日までの予定です。
見学は入手困難な入場券が必要です!
当日の催しは広場に設置されている観客席からしか見学することしかできません。
お気づきの方もいらっしゃると思いますが、このブログで紹介している画像は裏舞台ばっかりです!汗 チケットの入手ができず会場には入れなかったのでガードマンが警備している入り口までしか行けませんでした。笑
このお祭りがこんなに評判になったのは、入場券を入手した人しか見れないという希少性価値もあるからなんでしょうか。
現地でのチケット購入は開催日の3日前には完売するのが恒例のため一般の観光客は当日購入は不可能と言われています。
ちなみに、2019年は 4日間券 A席 70ユーロ、C席が90ユーロでした。 こちらの入場料も年々値上がりしてますので2022年はどうなるでしょう?
チケットを注文されたい場合は直接カレンディマッジョ アッシジの公式ホームページから直接メールで購入可能なウェブページがあるかどうか、購入できる方法を問い合わせるしかないようです。
もしくは旅行会社さんへ問い合わせて取り寄せてもらうとか、、、観光客にはハードルが高い!
◎公式ホームページ:
https://www.calendimaggiodiassisi.com
画像だけでもお祭りの雰囲気がたくさん見れて楽しいですよ!
◎アッシジ・カレンディマッジョ公式ビデオ
https://youtu.be/z06cet2Tb7A
4日間に行われる催しをダイジェストに解説してます。(イタリア語のみ)
アッシジへのアクセス
引用元:http://www.comune.assisi.pg.it/mappa-turistica-della-citta-di-assisi/
内陸にある小さな街なので交通の便はあまりよくありません。宿泊することを前提にアッシジ旅行への計画は立てたれた方が無難です。
電車トレニタリアを利用した場合:
・フィレンツェ 準急列車にて 2時間40分から3時間 直行または1回乗り換え 2時間に1本
・ペルージャ 鈍行列車にて 約20分 1時間に1本~2本運行
・ローマ 急行または準急列車で約2時間10分 直行便は1日に運行は3、4本のみ。 そのほかは1、2回乗り換えありで約2時間半~4時間半
アッシジの駅から街まではバスまたはタクシーでの移動となります。
車の場合:
・ フィレンツェ 172km 約2時間
・ ペルージャ 27km 約30分
・ ローマ 176km 約2時間20分
NHK ちきゅうラジオ 音クイズに出題いただきました!
「ちきゅう音クイズ」、正解は「イタリア、町が2 つに分かれて競い合う、伝統的な春のお祭りの音。」でした。今回の問題は、イタリに暮らして22 年になる、ミドリッシマさんが投稿してくれました! pic.twitter.com/XEtDz8KliX
— らじる (@nhk_radiru) May 8, 2021
NHKラジオ番組 ちきゅうラジオさんの番組内のちきゅう音クイズのコーナーにて、
アッシジのカレンディマッジョ祭りの模様を録音したもの(2019年録音)を2021年5月8日放映時に取り上げていただきました♪
この出題を記念しまして、今回はアッシジについて掲載させていただきました♡
ちょっとでも現場の雰囲気を楽しく想像していただけたら嬉しいです!最後までお読みいただきありがとうございました!