前回、ブログ記事にてパヴィア修道院をご紹介したのですが、ミラノからパヴィア修道院へアクセス方法は?日帰りおすすめぶらり旅 ここから約10kmほど南下するとパヴィアの街があります。
先日パヴィアの街を訪れてとても可愛く、風情もたっぷりですごく好きになりました!
と、いうことでミラノからぶらっと気軽に半日観光にもおすすめのパヴィアの街をご紹介したいと思います!
ミラノのナヴィリオ運河の1つはパヴィアまで
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ミラノとパヴィアの関係は運河で繋がっています。(言い過ぎw)
ミラノの南西にナヴィリオ地区というのがあるのですが、この運河沿いにバーやレストランが建ち並んでいて朝から夜まで運河沿いを楽しむミラネーゼでいっぱいになるエリアです。
ここにはナヴィリオ・グランデ(大運河)そしてナヴィリオ・パヴェーゼ(パヴィアへ向かう運河)の2つの運河がちょうど合流する場所。
グランデはミラノの西へ、そしてパヴェーゼ運河の方はパヴィアを流れているティチーノ川下流まで繋がっています。
これらの運河は12世紀にはミラノの重要な水路として、輸送や農業にとって重要な役割がありました。
グランデは13世紀にはミラノまで貫通し機能を果たしていましたが、パヴェーゼ運河の方は運河建設で苦戦を強いられ、何度も再開しては中断すること約700年!
ようやく1819年に開通し、約30kmの運河は今日も機能しています。
ミラノから日帰り観光ルートにぴったりの街
パヴィアの街は意外にも半日でも1泊しても楽しめるくらいゆっくりと街歩きを楽しめるほど観光スポットもたくさん!
歴史的市街区の中にはたくさんの教会もあって中世の街並みを楽しめますし、街のほとりにはティチーノ川が流れています。
ブログのトップ画像のティチーノ川にかけられた中世の橋は、ポンテ・コペルトPonte Copertoという屋根付きの橋。第2次世界大戦で爆破された後、復興されて今現在も市民の一般交通道路としてなくなてならない橋であり、観光スポットの1つです。
古代から重要だったパヴィアの歴史情報サマリー
パヴィアの街ですが、そもそも古代から街が形成されており、古代ローマ時代には特に軍事拠点として重要な土地柄でした。
なぜなら北ヨーロッパから潜入してくる部族達に、北部イタリアを横切るポー川越えを許してしまうと、それは帝国の中心であるローマを脅かしてしまうほどの重大事だったからです。
ポー川越えを阻止するために、パヴィアの街は重要な見張り役的存在で栄えていきました。
北イタリアにランゴバルド部族が侵入し、パヴィアはランゴバルド王国の首都にまでなり統治を行うようになる7世紀以降、王族や貴族のほとんどが信仰心の高いキリスト教徒のため、修道院や教会が多く建てられます。
ランゴバルド王国が滅んだ後も分裂を繰り返し、中世イタリア王国となったり、自治権を所有する自治都市(都市共同体)として十分機能していました。
そして、1359年にヴィスコンティ家にパヴィア支配の地位を明け渡したことで、学問と芸術の中心地となり、1361年にはパヴィーア大学が設立。
2021年には660周年記念としてイタリア共和国大統領が祝辞セレモニーを行ったばっかりです。
信仰者の多いパヴィアでは、教皇派と皇帝派が時には共存し、時には派閥となりいろんな国の戦に巻き込まれながら、
ミラノと共にヨーロッパの時の権力から支配され、捕虜され、1790年代以降は北イタリアの都市国家と同じように、ナポレオン・ボナパルトに敗れ、その後は1861年にイタリア王国に統合されるまでオーストリアに支配されました。
パヴィア観光おすすめスポット
パヴィア市は人口約7万3千人と小都市でも決して大きい街ではありません。
ちなみにパヴィア県は人口約55万人。
街中に歴史の詰まった教会がいくつもありますし、今でもパヴィア大学は健在してます。
イタリア国内でもTop20にランクインする優良大学。
そのおかげか街は小さいけれどもお行儀のいい学生達が多く見受けられて若い活気もあり、治安もとても良い印象です。
小都市のなのに、街の見どころは思った以上に見応えがありますのでそれぞれご紹介していきますね!
パヴィア大聖堂 Duomo di Pavia
ドゥオーモの中央にあるドームは、なんとイタリア国内で3番目に大きいと言われているそうです。(ちなみに1位はローマのサンピエトロ寺院、2位はフィレンツェのドゥオーモ)
1488年に着工し、ファザードやドーム、塔など全てが完成して今の姿になったのは1933年。
歴史的市街区域内にあるその他の主な教会
決して大きくはない閑静な小都市の歴史的市街区にはたくさんの教会があって驚きます。
街の規模と教会の量が比例しないと言いますか、、、。
それだけこの街が繁栄していたことを理解させますね!
イタリアはこんな街がたくさんあるので足を運ばないとわからないところがいっぱいです。
サン・ミケーレ・マッジョーレ教会
ロンゴバルド王国時代の教会跡に、建てられ1155年に完成された歴史のある教会の一つです。小さな窓が多く、古代ローマ風の円形アーチなどが特徴のロマネスク様式。
中の中央が改装中で綺麗に見ることはできませんでしたがとても美しい教会でした。
サンタ・マリア・ディ・カネパノーヴァ教会
ルネサンス様式の教会で、ミラノのサン・サティロ教会(ブログを参照: ミラノのおもしろ教会~騙し絵手法のフレスコ画~目の錯覚で広く見えるトリック!)と同じくブラマンテが設計。
サン・ピエトロ・イン・チェル・ドーロ礼拝堂
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1132年に立てられ、ダンテ の神曲の中にも登場する。聖アゴスティーノが安置されている場所で有名です。
中世の塔 Torri Medievali
パヴィアの街には高い時計台のような塔があちこちに立っています。
歴史上の文献からすると65もの塔が建てられていたと言われ、今では、劣化等で約20ほどの塔が実存しているとか。
建てられた塔のほとんどが11世紀~13世紀のものと推定されており、塔の当時の目的は貴族などの一族がより高く大きい塔で財力や権力を表すステータスだったとか、、、。
中に入って見学するというよりも外から見学するのがメインです。
街の至る所に高くそびえているのですぐにわかります!笑
ポンテ・コペルテやヴィスコンテーオ城ほか
冒頭でもご紹介したポンテ・コペルテもぜひ渡ってみてください。
爆撃で破壊されたとはいえ、中世の名残は感じられますし、ティチーノ川の景色も綺麗なのでお天気の良い日はお散歩コースにぴったり。
ボルゴ・ティチーノBorgo Ticino
ティチーノ散策にぴったりなのが河岸を渡ったところにあるボルゴ・ティチーノ、直訳したらティチーノ集落とでも言いましょうか川沿いに立ち並ぶ民家の風景がなんとも可愛らしい地区です。
川沿いの散策がてら通ってみても良いですし、食事のできるトラットリアもあるのでランチに立ち寄るのも良いですよ!
ヴィスコンテーオ城 Castello Visconteo
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こちらはミラノの領主だったヴィスコンティ家が建造した城ではあるものの、城としての軍事施設的な要素よりもプライベートの邸宅として使用されていたようです。
今では私立美術館があり、敷地内の公園は市民の憩いの場となっています。
パヴィアは米の産地!食事も美味しい!
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ロメッリーナLomellinaという米生産地帯がパヴィアからヴェルチェッリというピエモンテ州の町々の一帯に広がっていて、イタリアの米生産の実に97%を占めるとも。
そしてオルトレポーOltrepo(ポー川の南を地元人はポー川の向こう岸という意味を含めてオルトレポーと呼びます。)地帯のワインやサラミなどその土地ならでは食材も豊富です。
アンティーカ・オステリーア・デル・プレーヴィ
パヴィアのおすすめレストランにいくつか候補があったのですが、今回私はこちらに行ってまいりました!
パヴィアといえばリゾットなんですが、まだ夏の名残で暑かったので自家製パスタの珍しい組み合わせのラビオリが気になってしまい、そちらをオーダーしてしまいました。笑
ラビオリの具材はお魚で、ベリーを酢漬けにして梅干しのようにしょっぱくさせたソースとピスタチオダイスと一緒にいただきました。 自家製パスタは定番イタリアンで、ラビオリの具材やソースはモダンイタリアンとのマリアージュです。絶品でした!
定番のお肉のラビオリも非常に美味しかったです。もちろんこのオステリアにはリゾットもお肉料理もあります!
橋を渡って、ボルゴ・ティチーノの中にあるトラットリアなので河岸の散歩にもなってすごくよかったです♡
パヴィアへのアクセス
ミラノからパッサンテ(近郊)電車のS13ラインが走っています。
S13はミラノ市内からパヴィア行きが終点なので行先も間違えることなく乗るだけで楽ですね!30分毎に1本運行しています。
こちらの前回ブログでご紹介したパヴィア修道院 (ミラノからパヴィア修道院へアクセス方法は?日帰りおすすめぶらり旅)へのアクセスと同様に
ミラノ市内からは ポルタ・ガリバルディ駅/ダテオ駅/ポルタ・ヴィットーリア駅/ロゴレード駅から乗降が可能です。あくまでもパッサンテなので地下鉄ではないのでお気をつけてください!
所要時間: ポルタ・ガリバルディ駅から約50分、ロゴレード駅から約30分となります。
電車料金: 4,10ユーロ(2021年9月料金改訂)
パヴィアの駅から歴史的市街地区は徒歩2、3分で着きます。
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いかがでしたか?
ミラノから日帰りで行くにもぴったりで、見どころいっぱいのパヴィアの街でした。
気軽にサクッと田舎で遊びたい時に通える街なので、興味のある方はぜひ遊びに行ってみてくださいね!
この度も最後までお読みいただきありがとうございました!