みなさんはロベルト・ベニーニ監督が1999年にアカデミー賞を受賞した映画「Life is beatiful」をご存知でしょうか。この映画の最初に出てくるシーンがアレッツォです。ライフ・イズ・ビューティフルが世界的に有名になったと同時にアレッツォも知られるようになりました。
大広場(Piazza Grande ピアッツァ・グランデ)という坂のまま広場になっている場所で、主演を演じるベニーニ監督が自転車で坂を降るシーンがあるのですが、今でもその映像と全く同じ広場もあります。
今回はそのアレッツォで毎月開催されるイタリア国内最大級のアンティーク市を中心に、メインの観光スポットもご紹介いたしますね!
アレッツォの街とアンティーク市
アレッツォの人口は約10万人。イタリアでも小都市クラスの規模です。中世の街並みが綺麗で、そしてトスカーナ州らしく丘に向かって造られた街なので街を象徴するDuomo(ドゥオーモ・大聖堂)までずっと坂道が続きます。
紀元前からエトルリア人がすでに街を形成した歴史があります。そのため紀元前6世紀からのエトルリア時代や古代ローマ時代の遺跡も数多く残っています。
毎月開催されるアンティーク市ではズラリとアンティークが至る所に並びます。
アレッツォのアンティーク市は国内最大級
イタリアの歴史として戦後~1960年代は、経済発展成長期でした。モダンなファッション・家具・日用品と、ありとあらゆるイタリアらしい個性のあるデザインがどんどん誕生したのも1960年代です。
モダンなものが流行るということは、古いものとの総入れ替えがあった時代でもあります。
そんな時代背景の中、古き良き物を愛したイヴァン・ブルスキ氏が発足させ、アレッツォのアンティーク市は始まりました。
1968年以来、イタリア中のアンティークが集まるようになり、国内最大級の大きな市として有名になりました。
アンティークと一言で行っても種類も本当に多彩です。
家具も1800年代物の古い調度品から、ヴィンテージ家具(特に60年代70年代)もありますし、銀食器・ガラス食器・陶器類も並びます。
古本もあればレコード、アンティーク風ジュエリーもありますし、ヴィンテージの毛皮も。
次の画像は、なんとも個性のあるトーテムポール?でしょうか。
昔の兵士の甲?も見かけました。笑
昭和的な匂いを感じるレトロなプラモデルまで揃ってます。
街を歩いているだけで楽しいです。いろんな分野のアンティークを見ることもでき、モノからも街並みからも歴史も感じて楽しめるのでとっても面白い体験ができますよ!
アンティーク市の開催日と時間は?
毎月第1土曜・日曜に開催されます。
サマータイム(夏時間): 土曜 09 – 20時、日曜 09-19時
標準時間: 土曜09-19時、日曜09-18時
雨の日も決行するのがアレッツォ・アンティーク市!
雨が降っても、テントを張ってアンティーク市は開催されます。 屋内に移動とかはなく、屋外でそのまま決行です。
傘が邪魔になりますが、訪問客も減るため少々の雨でしたら十分楽しめますよ!
雨の日は急に冷え込むので服装も気をつけてお出かけくださいね。
アレッツォのオススメ観光スポット
せっかくなのでアレッツォの観光もされるといいですね!ぜひご覧いただきたい3箇所をご紹介いたします!
アレッツォのドゥオーモDuomo
ドゥオーモ(大聖堂、ブログ表紙の画像参照)はぜひご覧ください。ゴシック建築の大聖堂の内部も素晴らしい彫刻やフレスコ画などの芸術作品が数多くあります。
特に、正面祭壇の左側にはピエロ・デッラ・フランチェスカ(アレッツォ県出身のイタリア初期ルネサンスを代表する画家。数学や幾何学を用いた遠近法で絵を描いた最初期の1人)によるマグダラのマリアのフレスコ画が必見です!
そのほか、中央礼拝堂の「聖ドナーとの石棺」の彫刻、左側廊部の礼拝堂「慰めの聖母マリア」などもお見逃しなく。
サン・フランチェスコ教会のフレスコ画「聖十字架伝説」も必見
アレッツォの観光スポットとして最も有名なのがこのサン・フランチェスコ教会です。教会に残っている多くのフレスコ画は、ドゥオーモのフレスコ画でもご紹介した ピエトロ・デッラ・フランチェスカが10年かけて制作した「聖十字架伝説」が描かれています。
キリストが磔刑に処された十字架の聖木にまつわる伝説物語を10の場面に構成して完成させました。
こちらは入場は有料ですが、世界中の有名美術館が保管する画家の大作を見れるチャンスですので是非お立ち寄りくださいね!
グランデ広場(Piazza Grande・大広場)
冒頭でもご紹介した映画ライフ・イズ・ビューティフルの舞台となったピアッツァ・グランデにもたくさんのアンティークが並んでますのでぜひご覧ください!
アンティーク市が行われている日ではないですが、夜もレストランやバーで大勢の人が賑わっています。
イルミネーションと中世の街並みがとても素敵です。
アレッツォへのアクセス
小都市ながら意外と交通はスムーズな方です。
車では、ローマーミラノ間の高速道路が通ってますので立ち寄りやすく、電車でもフィレンツェから日帰りでも十分楽しめますし、ローマ、ミラノなどの都市からのアクセスも悪くありません。
詳しくご紹介していきます!
各都市からのアクセス方法
※ フィレンツェから
約90kmローマに南下した位置にアレッツォはあります。
各停列車または準急で、平均約1時間。
時々各停列車でも遠回りルートがあって1時間半かかる電車もあるのでご注意ください!
※ ローマより
北に約220km地点がアレッツォがありまして、車で約2時間半。
ローマからはRegionale Veloce(急行)やIntercity(特急)がアレッツォに停まります。
急行列車:約2時間毎に運行。所要時間は約2時間45分
特急列車:1時間~3時間毎に運行。所要時間は約2時間10分
※ ミラノーアレッツォ間は約400km
車では約4時間くらい。
電車の場合は、フレッチャロッサ(Frecciarossa 紅矢)という日本の新幹線的な列車に乗り、フィレンツェで乗り換えれば、そしてフィレンツェでうまく乗り換え時間が節約できれば約3時間15分くらい、約4時間で到着できます。
フレッチャロッサ:ミラノーフィレンツェ間 約2時間弱
イタリアでは当たり前のことですが電車はよく5分10分遅延するので乗り換え時間が短いと乗り遅れる可能性は十分にありますので無理な計画は控えてくださいね!
せめて乗り換え時間は20分は余裕を持ってください!
→ 電車の情報は、トレニイタリア(日本的JR)trenitalia.it にて時刻を確認してくださいね。
オススメは小旅行!スーツケースでの移動はなるべく避けて!
イタリアの電車の難点は、日本のようにプラットフォームから電車に乗り込むところがフラットではありません。高い階段を3、4段登らなくては電車に乗り込むことができません。
小さい都市巡りは素敵だけれど、毎日のように20kg以上ある重いスーツケースを持ち運んでの移動は本当に大変です。
できれば、拠点都市を定めて置いてそこから身軽に移動ができるような旅行計画をすると快適な旅が続けられると思います!
フィレンツェからだと日帰りは十分可能ですし、ハードにはなりますがローマからも日帰りは可能ですので、ご検討ください!
・・・・・・
いかがでしたか? いろんなイタリアのアンティークがズラリと並ぶ骨董市。
ぜひアレッツォ観光と一緒に楽しんでみてくださいね!
最後までお読みいただきありがとうございました!