イタリアといえば、食べ物、ファッション、ルネッサンス芸術、歴史ある街並み、など魅力がたくさんありますが、イタリアの<デザイン>に興味をお持ちの方も多いのではないかと思います。
デザインには車ももちろん、工業デザイン、プロダクトデザイン、空間デザイン、アーバンデザイン、グラフィックデザイン、、、 本当にたくさんのデザイン分野がありますね。
ミラノには<デザイン>に特化したミュージアムもあるのでご紹介していきたいと思います!
まずは<イタリアのデザイン>と関わりの深い、Triennale Milano ミラノ・トリエンナーレをご案内します♡
ミラノ トリエンナーレができるまで・・・
Triennale Milanoはイタリア語読みですと、トリエンナーレ・ミラノです。 日本語読みだとちょっと違和感があると思いますので、これからはミラノ トリエンナーレで統一されていただきますね♪
ミラノ トリエンナーレは国際レベルで通用するカルチャー・インスティトュートとして設立されました。 デザイン・建築・ヴィジュアルアート・サイエンティフィックアート・パフォーマンスアートなど、文化や言語の違いを越え、様々な経験を1箇所に凝縮し、それぞれの独自の思考から革新・拡大していくことを目的として開催されました。
抄訳ですが、ミラノ トリエンナーレのオフィシャルホームページに記載されているのを抜粋してみました。w
歴史としては、1923年にモンツァにて第1回デコラティブアート(装飾美術)国際展覧会が誕生。 ここでは工業、芸術、社会のそれぞれの間で刺激的な関係性が築けることを目的として行われました。
この時はビエンナーレ(2年に1回)の企画で、行われていましたが、トリエンナーレ(3年に1度)の開催へ変更と同時にミラノに移転することに。
そして、イタリア王国上院議員だったアントニオ・ベルノッキの遺産で建てられたばかりの Palazzo dell’Arte Bernocch パラッツォ・デッラルテ ベルノッキ(ベルノッキ芸術宮殿)が、ミラノ トリエンナーレに寄与されることになったのです。
ここで、<ミラノ トリエンナーレ>として1933年に誕生し、今日まで存在しています。
ちなみに”トリエンナーレ”というイタリア語はもともと3年毎の意味ではありますが、こうした歴史の流れでそのまま愛称になりました。 2001年からトリエンナーレ展覧会は2016年前一時休止されていました。前回の開催は2019年。
敷地面積 12,000mq。展示面積 8,000mq。
ミラノ トリエンナーレは現代イタリア文化情報発信の場
Questa sera alle 18.30 al Teatrino nel giardino, un dialogo tra Stefano Boeri, Hans Ulrich Obrist, Francesca Giacomelli e Andrea Branzi raccontano i contenuti della mostra e la pratica e poetica di Enzo Marihttps://t.co/yxfawUHQzk
— Triennale Milano (@triennalemilano) May 24, 2021
*投稿の画像は1階フロア。 展示案内の巨大ポスターは2021年9月12日まで開催されているイタリアデザイン界の巨匠エンツォ・マーリ展(2020年10月に永眠された氏の追悼展)
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戦後、イタリアンデザインとメイドインイタリーの世界的流行が融合して発展していきました。
ミラノ トリエンナーレは、高度成長経済とデザインやアート、ファッションが切っても切り離せない関係であることを象徴するかのように、年中イタリアの経済発展にも貢献する展示会が数多く繰り広げられることに。
イタリアのファッション、デザイン、建築、アートなどの分野と、<ビジネスの橋渡し>的役目のある場として、今日に至っています。 こうしてイタリア文化の情報発信の場として世界的にも有名になっていきました。
イタリアでデザインというと、あらゆるものがデザイン重視で作られているのがよくわかります。 いろんなジャンルのデザインがあるのですが、<デザイン=創造する全て>の総称として使われているのが印象的。
ミラノトリエンナーレでもありとあらゆるデザインを展示しています。
また、世界的なデザインの祭典<ミラノサローネ>の開催時には、このミラノ トリエンナーレも世界中が注目する展示がされており、大企業から世界的トップスターのデザイナーたちも出展しています。
*ミラノサローネについては別ブログでご紹介しますね♪
ミラノ トリエンナーレは財団法人として運営を行っており、建物のオーナーはミラノ市です。
ミラノ トリエンナーレ館内のご案内
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*投稿画像は2階へ向かう階段スペース。インスタ画像の下段左が、2021年1月から約3年間、ミラノトリエンナーレシアターへ特別招聘された、ヨーロッパ中で活躍している演出家ロメオ・カステッルッチ氏と。今後のコラボ展開が非常に楽しみ。
館内には デザインミュージアム、展示スペース、ブックショップ、シアター、そしてカフェがあります。
展示会場スペース
*Les Citoyens展(2021年9月12日まで)カルティエ現代美術財団とミラノ トリエンナーレは欧州初の文化パートナーシップを結びました。展覧会やライブショーなど共同プログラムを常時開催しています。特に現代アートの展示、そしてイタリアデザイン界の巨匠たちとの友好も深い財団です。
展示の他には、ワークショップや企業のプレスリリース会場としても利用されています。
この建物の最大の魅力は天井の高さかもしれません、低いところで4m、高いところで6mもあるので空間に迫力があります。歩いている私たち人間が小さく感じでしまいます。笑
大理石と白を基調とした空間に、たくさんのクリエイティブなものが展示されるので、これもまた人を魅了させるのかもしれません。
トリエンナーレ・デザイン・ミュージアム
引用元:Triennale Design Museum https://twitter.com/triennalemilano?s=20
2007年よりデザインに特化した常設展示のミュージアムがオープンしました。イタリアンデザインの由来を歴史・会社・もの・人など 様々な背景や視点からデザインを紹介しています。
主に家具デザインの展示が並んでいますが、戦後から実にユニークなデザインの家具が並んでいることに驚くと思います。
日本では、テレビやYouTubeで<お金持ちになったら揃える照明や家具>として何気なしに紹介されているのも実はイタリアデザインの有名(そしてお高い)なプロダクトだったりします。
毎年、コンセプトを変えて展示も変えているそうなので、面白い発見があるかもしれませんね♪
イタリアデザイン界の名だたる巨匠たちのデザインを一堂に見れるので、興味のある方はぜひ足を運んでみてくださいね! 独創的で、ウキウキしちゃうデザインに感動します♪
別記事にて詳しくご紹介していければいいなと思っております!
シアター
Teatro(テアートロ)シアターは1974年に増設されて以来、主にパフォーミングアートの舞台を中心に開演されています。
ここでは日本の芸能<能>も何度か上演されミラネーゼからも大絶賛されていました!
プレスリリースにこの場所を使う時もあったり、展示と劇場を融合させて活用するのもイタリアらしいですね。劇場自体はおそらく500席もないくらいの小型ですが、その分舞台とも距離が近いので迫力あって面白いです!
ブックショップ
館内1階中央にブックショップがあります。イタリアデザイン大好きな方はぜひ覗いてみてください!
イタリアデザイン界の巨匠たちの作品集など揃っていますので、日本ではなかなか手に入らない特集本もあるかもしれません?!
カフェ&レストラン
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*屋外にあるカフェ・ジャルディーノ
館内にカフェテリア、ガーデンサイドにカフェテリア、屋上にレストラン&バーがありますのでそれぞれご紹介していきますね!
トリエンナーレ・カフェ
館内の中1階にCaffè Triennale(トリエンナーレカフェ)のカフェはコロナ規制のため一時休業中ですが、この空間もとても素敵です。
席はおそらく50席くらいなのですが、それぞれ椅子が有名家具ブランドメーカーのこれまたデザインブームを巻き起こしたデザイナーたちによる個性的なデザイン椅子に座ることができます。
イタリア家具デザインが好きな人は目がまんまるになるくらい、有名なデザインの椅子ばかりが並んでいて、ついついどんな座り心地か全部の椅子に座りたくなるくらいです!笑 (お値段も1脚ウン十万するのも中には普通に置いてあるのがすごいです。)
展示を見た後や、展示を見なくてもここでコーヒータイムのひと時を過ごすミラネーゼもいますし、ランチももちろんできますよ!
ガーデン・カフェ
屋外に出ればCaffè Giardinoカフェ・ジャルディーノ(ガーデンカフェ)があります。
敷地内のガーデンカフェも、フェンスで敷地の仕切りはあるものの、そもそもトリエンナーレ自体がセンピオーネ公園の一角に敷地があるので、広い公園と繋がって一体感がある場所です。
開放感もありますし、ガーデンにも常設展示されている遊び心ある彫刻があちこちに立っておりイタリアの陽気さが感じられるデザインになっているので、小さいお子さんと一緒に大人も楽しめると思います!
トリエンナーレ・テラス レストラン
そして、屋上階テラスにTerrazza Triennale(テッラッツァ・トリエンナーレ)オステリアがあります。
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このレストランからの眺めもなかなかのものです。
目の前はセンピオーネ公園なので見渡せるのはもちろんのこと、約600年前に立てられたミラノ王国のシンボル<スフォルツェスコ城>も、そして上記画像のように、都市開発地区ポルタ・ヌオーヴァに建てられた高層ビル群が真向に見れるという、ここでしか観られない景色も楽しみの一つですね!
オステリアのシェフは、フランチャコルタにある1星レストランDue Colombe(ドゥーエ・コロンべ)のシェフも務める ステーファノ・チェルヴェーリ氏です。
カルテルバーもあるので、館内展示を観た後に軽く一杯の気分で飲むのもよし! ディナーの前に一杯飲むのもよし!ですね。
番外編:お隣に立っている近代イタリア建築家の巨匠ジョ・ポンティの塔も必見!
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近代イタリアを代表する著名な建築家 ジョ・ポンティが設計したTorre Brancaトッレ・ブランカがミラノトリエンナーレのお隣にひっそり立っているのもぜひご覧くださいね〜!
高さは108mと決して高くないんですが、1933年に当時イタリアを支配していたムッソリーニ政権(ヒトラーと日本と日独伊三国同盟を結んだ)からの命令により、高い塔からミラノを見渡せるようにジオ・ポンティに設計を指示。
そしてわずか68日間という超短期間で完成させたという歴史を持つ塔でございます。 恐ろしく短期間で竣工したとは思えない塔のフォルムの美しさをぜひチェックなさってみてください!
この塔はミラノ・トリエンナーレのこけら落としと一緒に開業しました。 約90年前に建てられたと考えると、当時の人からは超モダンと騒がれたでしょうね〜。 ちなみにパリのエッフェル塔は1889年のパリ万博開催時に、東京タワーは1958年に建設されています。
ミラノ トリエンナーレ アクセス・営業日
アドレス:Viale Emilio Alemagna, 6, 20121 Milano
Tel.+39 02 724341
https://triennale.org/en/
トリエンナーレ館内:
月曜日:定休日
火曜日~日曜日 11時から20時まで
室内カフェは現在 休業
ガーデンカフェは天候により変更があります。(雨の日は閉店の場合も)
テラッツァ・トリエンナーレ・オステリア (レストラン)
月曜:定休日
火曜~木曜 17時から22時まで
金曜~日曜 12時から22時まで
カクテルバーはオステリア営業日の18時より22時まで
(2021年5月時点、ロックダウン緩和的解除イエローゾーンのため営業時間は変更されております。)
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いかがでしたか? イタリアのデザインにどっぷり浸れるミラノ トリエンナーレ。気になる方はぜひ足を運んでみてくださいね♪
最後までお読みいただきありがとうございました♡