イタリアに長く住んでいると、彼らの対人への態度を見てびっくりすることがあります。
全く見知らぬ他人の場合、街角でのやり合いは凄まじいものがあります。
わかりやすい例だと運転マナーは酷い。ぶつかりそうになったとしても自分の否は一切認めずに、必ず自分が正しいと相手との一点張りで和解なんて求めません。
とぼけるか、逆ギレかのどちらかで戦闘態勢を組むから驚きます。
ですが、家族や友達になると一転してこれが母性愛全開でオープンになって愛情たっぷり。
このギャップにこちらは慄きますし、ちょっぴり羨ましいとさえも思わせるところがあります。
基本的な生きるマナーや秩序はあって欲しいけど、家族や友人に対してここまで愛情を100注げる環境ってすごいとも思います。
もちろん、嫁姑問題はイタリアもすごいですし、家族での裏切りストーリーがある場合は人生ドロドロ感も凄まじい話を聞きますけど。笑
それは、そもそも人類共通しての課題だと思いますのでフォーカスせず、今回は日本人の私から見るイタリア人の愛を感じる一般家庭でのおもてなしについて、ホスト側として招待する時とゲストで招待される時の両方をご紹介したいと思います!
イタリア流おもてなしはおもてなしと見せない!
「おもてなし」というと、私のイメージですが、粗相のないように、いかに先手で気が利いて、お茶を出せるか。相手に不自由なくいてもらうため、あれもこれも用意して・・・といった感じでしょうか。笑
とにかく我が家に来客となると、おもてなしとして清掃、食事の準備など諸々やることいっぱいですものね。
以前だと、お泊まりにきてもらう度に不慣れなので、お料理どうしようとか、色々緊張してしまい夜も寝れてませんでした、、、。笑
今は少しは慣れてきて食事も4人分x2日間くらいだったら以前と比べてなんとかごまかせてる気がします。笑
イタリア人の友人たちとのお泊まり交流はこれまで個人的には、肉体的にも言葉的にも大変でしたが、イタリア人の行動や生活習慣、他人とのコミュニケーションの仕方などなど、学ぶことが多いです。
特に彼らのルーティン的な慣習を知ることに興味シンシン!w
日本とは違う習慣なので、見て学ぶしかないためこういう機会に、ついつい観察してイタリア人の習慣の癖のようなものを見てしまいます。笑
イタリア流おもてなし~自分たちのライフスタイルに来客を一体化させて一緒に楽しむ
イタリア人はおもてなしするのがうまいです。 来客に合わせるのではなく、自分たちの普段の生活に入ってきなよ。という感覚。
来客を敬って>ホストが控えめにというより、ホストのアジト(巣)では、ホストが舵を握ります。
押し付けがましくなく、おもてなしをしてあげている感もないのがすごいな~と。
日本人みたいな些細な気の遣い方とも違って、招待してあげているとかの態度も一切なく、普段のままに接してくれます。
「オレの大好きな自慢の家(=聖域) によく来てくれた!」と、誇らしげで嬉しようですね。
彼らの存在感を他人に認められることが彼らにとっては意図してなくても、無意識的にステータスなのかも?なんて。
この「自分を見せる」プレゼンする行為が、服装だったり家だったり、彼らのライフスタイルの至るところに散りばめられているのかもしれません。(無頓着なイタリア人も中にはいますが、非常に少ないと思います。)
イタリア人は家の中はとてもキレイにしている
意外かと思われますが、家を綺麗に掃除している方が大部分を占めます。ごちゃごちゃした家の方はほぼ見たことないです。
日本だと、恥ずかしいと思うものはクローゼットに押し込んで見せないとかありません。
イタリアは、家に来客が来ると、家の全部を見せるのが基本です。まるでツアーのように寝室も、バストイレも、キッチンも、子供部屋もぜ~んぶ一通り解説して見せてくれます。
お嫁に来たばっかりの頃は、来客が来て部屋見たいと言われると「なんて図々しい!」と腹が立ちましたが、彼らはそんな環境で生まれて育ってますから当たり前のことでした。苦笑
イタリア流おもてなし〜美味しい食事が待っている!
食事は、個人的に期待以上に美味しい食事の場合が多いです。
マンマの自慢の一品を用意してくれて、ご馳走でもてなしてくれるパターンの場合は、震えるほど美味しくて爆食いしたことも何度もあります。笑
(私がおもてなしをする場合は、日本食を作ると喜んでもらえるので簡単なものを大量に用意します!)
かといって連日のおもてなしだとホストも負担なので、外食なのか自宅で食べるかも、臨機応変にゲストと決めていきます。
急に家で食べようとなっても自分の得意料理を冷蔵庫にあるもので作ることもすれば、なかったらみんなで買い物にいって、みんなで喋りながら作るパターンもあるので比較的自由ですね。
特に違う都市から来る来客には、地元自慢のチーズやハムやパスタなどが並び、この街の食は豊かで美味しくていいだろ?と、自慢されます。笑 これが、私にはたまらなく貴重なチャンス!
五感を全開にして地元料理を遠慮なく味わって楽しませていただきます。
そのほうが相手も喜んでくれるので、ありがたや。w
こんな感じで、おもてなしだからお客扱いをしなければいけないというよりは、君は私のテリトリーにいるから仲間である。という友情が芽生えると言いますか。
彼らにとっての来客は、自分のテリトリーを邪魔されるという感覚ではなくて、自分の安全なテリトリー(=聖域)にいるから素の自分をプレゼンして楽しむ。という感覚なんだと思います。
だから、客として招かれても居心地が悪かったことは一度もありません。 好きに飲み物飲んでねと言われるし、休みたかったら休んでね。と。とにかくリラックスを提供してくれます。
イタリア人がゲストとして習慣にしているルーティン
我が家の田舎の山小屋に遊びにきてもらうときには、シーツとタオルは各自に持参してもらうのですが、例えばこのシーツだけを見てもシーツの敷き方はみなさん驚くほど一緒です。 これはもう習慣なんですね。
毎回キレイ!完璧!ホテルみたい。w
シーツはアイロンがかかっているのを持ってきます。2枚組になっていてマットレスに敷く下シーツ1枚に、さらにお布団の下に敷くシーツを敷き(人が下シーツと上シーツに挟まるイタリア式)それからお布団を敷いて、お布団が汚れないように、上シーツでちゃんとお布団の上部分約50cmをシーツで包んでカバーします。
タオルは人の家にお呼ばれするときには大抵持参が常識です。下着と一緒で、肌に触れるものは持参するらしい。タオルはもちろん貸してもくれますが、持参する人が多いですね。
あとは、朝ご飯のときにパジャマではこない。(チャンと着替えてくる。)
夕食前にシャワーを浴びてさっぱりさせ、しっかり口紅を塗って夜用のお洋服に着替えてディナーを楽しむ。
ディナーは家でする場合はキメッキメではないですが、リラックスしながらもカジュアルエレガントにはこだわっている気がします。笑
たった1泊とか2泊友人の家にお泊まりするのに、平均して靴も3足も持ってきます。
カジュアルな日中用。オサレ用、山または海で使うレジャー用。と、揃えていて用途に応じてすぐ履き替えます。
部屋用のスリッパももちろん持参するのが当たり前なのは日本と違うところですね。
イタリア流泊まり客のモーニングルーティン
お泊まりに来てもらったら朝食を用意しないとですが、日本と違ってシンプルです。
コーヒーとクッキーとか、パンにジャムとバター、ヨーグルトとフルーツがあったらもう完璧!笑
ただ、モーニングの時にコーヒーの飲み方が微妙にそれぞれ違うのが面白いです。
エスプレッソのみの人、砂糖を使う人、お湯をたしてアメリカンにする人。カフェラテでもミルクは温かくして飲むのが好きな人、冷たいミルクが好きな人。ミルクが嫌いで豆乳を好む人。コーヒーじゃなくて紅茶しか飲まない人。
イタリアの朝ごはんは日本と違ってとてもシンプルなので準備は楽ですが、事前にコーヒーをどんなふうにして飲むのか聞いとかないと用意ができません。笑
朝ごはんが終わったらちゃんとベッドメイキングをする。ホテルみたいに。w (日本人のお客さんは意外としない。)
スーツケースの服はめちゃくちゃにしていても、ベットだけは綺麗にするから面白いです。
・・・・・・
以上、イタリア流おもてなしはいかがでしたか?
ホストの時のもてなし方、ゲストとしてお泊まりの楽しみ方、どちらの時でもイタリア人は楽しむことを忘れませんね!
日本と違うところもあったり、意外と綺麗好きだったり、プライベートなイタリアのライフスタイルのご紹介でした!
いろんなイタリアの一面をご紹介することによって、楽しみ方や接し方も深くなっていただけると嬉しいです!
最後までお読みいただきありがとうございました♡